喜劇と悲劇
映画の話です
先日、某お泊まりの日に映画を観たのです
「ジョーカー」です
今思えば、女の子と観るものじゃないと思います。が、僕の趣味と好奇心が勝ちました。
僕は、高校の頃、映画「ダークナイト」にかなり衝撃を受けました。
スーパーパワーの無い、
バットマンvsジョーカーの戦いには、「扇動力」のあるジョーカーの恐ろしさがとても新鮮でした。
何がって、現実にできちゃうんです。ジョーカーの煽りかたは。
扇動された民衆を前に、バットマンは手を出せません。ジョーカーに対してもそうです。手を出した時点で悪者になるのです。
ジョーカーは、民衆を味方に付けた悪役でした。
そんな、ジョーカーの誕生秘話が映画化されるとなり、期待は爆上がりです。
「ジョーカー」の感想を一言で言うと、
微妙…でした
しかし、彼女(仮)と考察するにつれ、とても深く感じてきたのです。
喜劇と悲劇の微妙なバランスの取れた映画だったのかと 今は思えます。
「ジョーカー」は喜劇?
あらゆるところに笑い、喜劇の要素が含まれていました。
でも、笑えないんです。
なんでだ?
暗いからです。雰囲気が。
壁にぶつかる
民衆が喧嘩を始める
銃が暴発しちゃった!
全て笑えないんです。要素としては笑えるはずなんですが。
喜劇とはなんなんでしょう?
ディズニーのコメディを観てみたのですが、
音楽、仕草、慌て方
全て面白いです。
でも、リアルに起こったら…悲劇の面が大きいです。
ディズニーの「魔法使いの弟子 ファンタジア」
は、サボろうとした弟子が、箒に魔法をかけて昼寝するんですが、魔法を解除できずに大変な事態になるコメディです。
これ、実写化したら、笑えないんです。
喜劇と悲劇の違い
これを考えてしまいました。
どちらも、構成要素は近いんです。
スリルがあったり、間違いやミスがあったり
過程は一緒。では、何で結果が変わるんでしょうか。
自分が思ったのは、
「雰囲気」ですね
音楽や、登場人物の雰囲気で、喜劇と悲劇が変わります。
主人公がこけて、ボロボロになる様子が、音楽や主人公の表情で緩い雰囲気なら、喜劇になります。
逆に、音楽が緊張感が有り、主人公の表情が鬼気迫るものだと、笑えない場面となります。
「ジョーカー」は、常に笑い声は有るんです。病的なものですが。
なのに笑えません。精神的な障害による笑い声だからです。
「雰囲気」を悪くした笑えそうな悲劇
これが、ジョーカーを観た人の違和感なのだと思います。
まとめ!
雰囲気の悪い、笑わせようとする役者
ほど、痛々しいものは有りません。
「ジョーカー」は、敢えてそういったミスマッチを取り込み、喜劇っぽい痛々しさを演出したのだと思います。
主人公はコメディアンを目指してたしね…!
生い立ちが暗すぎたけど…!
こんなひねくれた考え方だと、コメディを素直にみれなくなる…
演出家って凄いな…!